フランキー堺さん主演で2008年には中居くん主演で
リメイクされている名作です。
といっても自分は聞いたことがあったものの
内容も全然知らず、貝になりたいという意味も
よくわかっていませんでした。
裁判の映画ということで、てっきり貝のように
口を閉ざしていたいということだと勝手に思い込んでいました。
悪名高い東京裁判で裁かれた人たちがどのような
気持ちで戦中、戦後、獄中の生活を過ごしていたのか
描いており、興味深くありました。
ごく普通の一般大衆たる主人公が、召集され
任務中に発生した戦時中の事件で訴追されるという
不運を通して、不条理な現実を描き出していました。
米軍の墜落兵を上官命令で止むを得ず傷つけたばかりに
死刑判決を受けるというのは、あまりにも無常で
連合国軍の仕打ちを非難しているのだと思いました。
(実際は下士官の死刑判決はなかったと言われているそうです)
また、同じく罪に問われ命令をした上官との関わりにも
戦時中の絶対的な上下関係と戦後の対等な人間同志としての関係、
戦時中の高官の言われなきレッテル貼り、それに反した高潔な態度など
胸を打つ演出もされており、A級戦犯として断罪された当時の指導者たちの
無罪をも訴えているようにも感じられました。
あまりにも有名な映画なのかもしれませんが、恥ずかしながら
結末を知らずに見ていたこともあり、釈放間近の雰囲気から
死刑執行への展開はビックリしてしまいました。
今度中居くんバージョンも見てみたいと思います。
ありがとうございました。
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